市場の態度が一変すれば、小さなニュースでも大きな波を引き起こす。

昨晩何が起きた？金融メディアがあるテクノロジー巨頭が100億ドルのデータセンター融資を支持しなくなると報じた。このニュースは大きくないように聞こえるが、価格に反映されると全く別の話になった——関連株は5%以上急落し、世界の市場も下落に転じた。米国株は全面的に下落し、ナスダックは1.8%の大幅下落、AIエコシステム全体も週単位で約9%下落した。ビットコインは一時8.5万ドルの重要なサポートラインを割り込んだ。

この件自体はそんなに深刻だろうか？必ずしもそうではない。しかし、市場の反応の仕方が問題の本質を物語っている。

**市場の心理はすでに変わっている**。投資家はもはやAI概念に無条件で買いを入れなくなった。ちょっとした動きでも、AIに関連する資産は最初に下落する。公式の説明や声明が出ても効果は薄い——なぜなら人心がすでに変わってしまったからだ。かつて信仰とされた資産も、今や普通のリスク資産として扱われている。これはまるで感染症のようで、「持ち続けなければならない」から「有毒かもしれない」にラベルが変わると、市場の反応は即座に売りに走る、ただそれだけだ。

**まともな買い手資金は見当たらない**。ナスダックとS&P500という二つの指標はともに50日移動平均線を割り込んだ。テクニカル的には、このラインはサポートとして機能するはずだが、結果はどうだったか？あっさりと突き抜けた。底を支える手が緩んだのだ。市場は死んでいないが、防御線は確実に弱まっている。

**今回の下落はむしろ起こるべくして起きたことだ**。私たちの昨早の分析でも触れた通り：今日の値動きは昨日の非農業部門雇用者数発表日よりも激しくなる可能性がある。つまり、普通の取引日でも、非農業統計のような重要指標の日よりも値動きが大きくなることもあり得る。考えてみれば、これはどれだけ荒唐無稽な論理だろう。

**最も警戒すべきは暗号市場の制御不能状態だ**。ビットコインやイーサリアムの急落は理解できる——それは理性的な再評価だからだ。しかし、ビットコインが8.6万ドルから一気に9万ドルに跳ね上がり、その後瞬時に戻す？これはトレンドの動きではなく、レバレッジをかけた投資家たちが互いに踏みつけ合っている状態だ。これこそ最も危険なシグナルだ。