米労働市場の弱さの兆候により金価格は7週連続の高値圏へ...PCE発表を前に変動性拡大の懸念

金(XAU/USD)価格は水曜日のアジア取引で4,300ドルを上回り、7週ぶりの高値付近に上昇した。米国労働統計局(BLS)の発表後、市場の解釈が「減速シグナル」と整理され、ドル安が進行し、これがドル建て資産である金に直接的な影響を与えた。

労働市場の混合傾向、FRB追加利下げの可能性を残す

11月非農業部門雇用(NFP)は64,000人増加と集計された。市場予想(50,000人)を上回ったが、10月の105,000人減少を考慮すると、減速傾向は否定できない。さらに注目すべきは失業率が4.4%から4.6%に上昇したことだ。平均時給も前月比0.1%の上昇にとどまり、前月の(0.4%)よりも上昇幅が大きく鈍化している。

消費の勢いも弱まっている。10月小売売上高は予想外に横ばい(0.0%)を記録し、9月の数値も下方修正された。こうしたシグナルは市場では「FRBの追加利下げ余地が残されている」という材料として受け止められている。

テクニカル面の強気持続、4,305ドルが分水嶺

技術的には金は短期的に強いモメンタムを維持している。4時間足チャートでは100日指数移動平均(100-day EMA)の上で支持を得ており、14日RSIも中心線上に位置し、買い心理が生きていることを示している。ボリンジャーバンドの拡大パターンもトレンドの強さを裏付けている。

上値抵抗線はボリンジャーバンドの上限である4,305ドルだ。この水準を持続的に割り込む場合、12月15日の高値4,350ドルへの再アタックが可能となる。追加上昇が続けば、史上最高値の4,381ドルまで視野に入る。

調整が始まる場合、最初の支持線は12月16日の安値4,271ドルで、その下は100日EMAの4,220ドルが次の防衛線となる見込みだ。

PCE発表とFRB発言、金利期待の再調整決定

今後の変数はかなり大きい。水曜日に予定されているFRB理事の発言で方針の変化が感知される可能性がある。ニューヨーク連銀総裁ジョン・ウィリアムズとアトランタ連銀総裁ラファエル・ボスティックが予定されているが、ハト派的トーンが強まる場合、ドル反発により金に短期的な負担がかかる可能性がある。

さらに重要なのは木曜日の米国11月消費者物価指数(CPI)と金曜日の個人消費支出(PCE)の発表だ。PCEの発表はFRBが実際の利下げ余地を判断する重要な根拠となるため、市場の金利引き下げ期待を大きく再編する可能性が高い。

現在、市場は来年2回の利下げを見込んでおり、CME FedWatch Toolによると1月会議での据え置き確率は75.6%に反映されている。これは一週間前の約70%から上昇した数値で、市場が利下げの可能性を徐々に低く見ていることを示唆している。

FRBは先週の12月政策会議で25bpの利下げを実施したが、2026年の追加利下げの可否について内部意見が割れている。この不確実性が金価格の変動性を高める要因となると予想される。

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